2008年8月31日日曜日

タイ秘湯ツアー第3弾 その9







 鉄砲かついで秘湯探し

 ツアー初日、2日目は予定通りに温泉を発見することができず、みんなピリピリしていた。というか、神経を尖らせていたのは私だけかもしれない。今となっては、タイの秘湯探しがライフワークになってしまったからだ。後2日間で全行程を回れるだろうか? まぁ、行ける所まで行くしかないか。だって、ここは、タイだも~ん!!

 8月18日AM7:30、気合を入れて出発。国道1号線を南下して、道路沿いの民家でンガーオ郡ドッカムタイ村の場所を訊ねた。なんだか、舌をかんでしまいそうな地名である。私が自らペンをとり、訊いた通り地図を描いた。ポイントからポイントまでの距離も書き記した。これで完璧だ!

 ドッカムタイ村への看板は、私の意に反して簡単に発見できた。今日はついているぞ!
村に入り民家で温泉の場所を訊いた。すると、
「ここからは川を渡っていくことになるが、橋が壊れていて通れない」
 と言われた。

 村役場の出張所のような所で訊いてみたが、答えは同じだった。要するに、国道まで戻ってンガーオの街へ出てそこから山に入るというものだった。ということは、ここはドッカムタイ村じゃないの。それとも、他にもドッカムタイ村があるのだろうか? 

 国道1号線に戻ってンガーオの街に入った。そこは地元の人たちが集まる市場になっていた。交番でおまわりさんに温泉の場所を訊くと、彼は知らなかった。でも、ソンテオに乗っていた人たちに向かって、
「誰かドッカムタイの温泉を知らないか?」
 と訊いてくれた。親切なおまわりさんだ。すると、おばあちゃんが、
「この道(県道1154号線)を20キロ行ったところにある」
 と答えてくれた。ありがとう、おばあちゃん。

 言われたとおり、県道を走った。途中、道路が大きく陥没している所があった。昨晩の大雨で崩れてしまったのだろう。道路の左側に池があり、その水が増水して道路の下の土を浸食して右側の谷に流れたのだ。雨期の北タイではよくあることだ。昼間だからすぐに発見できたが、夜だったら穴に落ちていただろう。危ない、危ない。なんとか、左側ぎりぎりをゆっくりと通り抜けたが、帰りは道がないかもしれない。

 道は少しずつ登り坂になっていて、まっすぐ走って行くとやがてゲートに突き当たった。国立公園のようだが、入園料は請求されなかった。職員に、
「温泉はどこですか?」
 と訊くと、
「ここから2キロ」
 と言われた。

 距離計を見ながら山道をゆっくり登って行った。が、2キロを過ぎてもそれらしき看板も温泉への入り口も見当たらない。そのうちに、となり村への入り口に差し掛かってしまった。一体どこにあるんだ! 

 時計の針は11時を回っていた。昨日に引き続き半日仕事になってしまった。しかも、未だ発見できず。あぁ、もう断念するか。

とその時、後方からバイクが近づいて来た。            つづく

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