2008年8月30日土曜日

タイ秘湯ツアー第3弾 その8







プレー県の2つの温泉


 ワット・サレン温泉があるプレー県ローン郡にはもうひとつ温泉がある。ワット・サレンの管理人が知っているだろうと思い、訊いてみた。彼はタイ語で行き方を書いてくれたが、地図を描くことはできなかった。昔ながらのタイ人なのだろう、仕方がない。

 お寺で作業をしていた僧侶に地図を描いてもらった。彼は英語で説明をしてくれた。なかなか博学な僧侶である。それにしても、僧侶が土木作業をするなんて聞いたことないけど。

 その地図を頼りに、何とかローン郡のメールムー11という村まで辿り着いた。通りすがりの村人に訊くと、温泉は河原にあるが今は雨期で増水しているため見ることができないらしい。とにかく、現場へ行って確かめなければならない。

 コンクリートの立派な橋の上に車を止めて、河原にある温泉を探した。川にはコーヒー牛乳のような泥水が溢れていて、どこにも湯煙は見えない。河原を見渡すと、足跡がある泥地が目に入った。あの辺りだろうか? これは、乾期にもう一度来るしかないなぁ。

 プレー県にはもうひとつ未確認の温泉がある。それは、以前訪れたことがあるメージョーク温泉(拙書でも紹介済み)の近くにあるバンチェン温泉である。近くといってもそれは65万分の1の地図上でのことで、バンチェン村のバンチェン温泉ということしか手がかりはない。

 メージョーク温泉を通り過ぎて、何とかバンチェン村へ入った。村人たちに温泉の場所を訊ねたが、正確な解答は得られない。さて、どうしたものか?

 ゆっくりと田舎道を走っていると、野原の沼で子供たちが釣りをしていた。何だかこの辺りが臭いぞ。私は長年の勘でそう思った。
「この近くに温泉はある?」
 子供たちは首をかしげている。私のタイ語の発音が悪いのか。
「温泉だよ。熱いお湯が出る、お・ん・せ・ん」
 タイ語でゆっくりと、ボー・ナム・プッ・ローンと何度も発音した。すると、少女が、
「うん、あるある、あそこ」
 と、湿地の奥を湯に指した。ビンゴ!

 湿地の中を歩いて行くと、ドカンがあり温泉が湧いていた。早速、水温を計ろうとしたら水温計が割れていた。ダメだこりゃ。

 チェンマイ大学の調べでは53度、手を入れるとかなり熱い。これでは入浴は無理だ。でも、未確認温泉を発見できてよかった。満足。満足。

 午後4時半、バンチェン温泉を後にして、途中メージョーク温泉を見学する。今日の予定では、もう1ヵ所ランパーン県の温泉を見てチェンライ県のメーカチャンで泊まるはずだったが、またしても制限時間切れ。仕方なく、昨晩宿泊したランパーン市内のホテルへ戻ることになった。

 夕飯はムーガタ(韓国風焼肉)の食べ放題の店へ行き、肉をいっぱい食べて英気を養い明日の秘湯探しに備えた。

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