先日、タイ国境に近いカンボジア領内の山上にあるヒンドゥー寺院遺跡「プレアビヒア」が世界遺産に認定された。この決定について、タイ側が領土問題の解決がされていないと主張して違憲との判断を下した。が、世界遺産に認定されてしまい、領土問題が解決していないのにカンボジアの世界遺産を認めた結果になり、反タイ政府団体が厳しく政府を批判している。
この遺跡の所有権争については、1962年に国際司法裁判所がカンボジア領とする判断を下している。しかし、崖の上にありタイ側からしかアクセスが困難な上、周辺の国境が未画定のままで、両国間の火種となっていた。
私に言わせれば、要するに利権問題である。単なる国境ではなく世界遺産となれば、大きな観光資源になり入場料収入、その他の観光収入になる。タイ政府も黙って見ているわけには行かない。今回の件については、あの金の亡者タクシン元首相がカンボジアのビジネス権益と引き換えにカンボジア側に有利な国境画定を飲んだと見られている。国益よりも自分の懐を肥やすことしか考えていないタクシンのやりそうなことだ。
今年3月にカンボジア・アンコールワットを見てきた。その時、日本語ガイドからいろいろな話を聞いた。カンボジアはベトナムの傀儡政権で、アンコールワットの入場料もベトナムに吸い上げられているそうだ。彼は、長いこと内戦が続き300万個の地雷が埋まっている悲惨な現状を訴えていた。「カンボジア可哀そう」と言っていた。
現在タイは、東南アジアでトップの国になった。そろそろ貧しい隣国に手を差し伸べてもいいのではないか。タクシンのやり方は賛同できないが、政府としてプレアビヒアをカンボジアの世界遺産として認めるべきだと思う。
それからタクシン、いい加減にタイ政財界から手を引けよ!!!
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