2009年1月26日月曜日

タイ秘湯ツアー第4弾 その7







 深い浴槽はかけ湯専用

 これまでに、スラタニ県の5ヵ所の温泉を回って来た。いずれも、入浴料は無料でのんびりとした良い温泉だった。その中で、初めて源泉だけで入浴できなかったのはカオ・プー温泉だった。まぁ、仕方ないだろう。そのカオ・プー温泉を後にして、次の温泉へ向かった。

 線路沿いの未舗装道路を南へ向かって走り、隣のバンナーサン郡の中心部に入った。そこから、県道4229号線で温泉があるワンヒン村へ入る。地元の人に場所を訊ねて行ってみたら、そこは民家だった。これはおかしいぞ?

 あちこち訊いて回っているうちに、またしても助っ人登場!! ある人が、バイクで温泉まで案内してくれた。本当に田舎の人は親切である。

 そこは公園になっていて、入り口の看板にはタイ語で『歓迎』という意味の言葉が書かれていて、その下に『子虎のキャンプ 温泉』と書かれていた。虎がいるのだろうか? それとも小虎のキャンプという通称なのだろうか? よく判らない。

 車で中に入って行くと、大きな四角い浴槽が見えた。周りには、石でできたベンチが並べてある。奥にはトイレのような建物もある。なかなか整備された温泉だ。車から降りて、浴槽を覗くと、水は透き通っているがかなり深そうだ。多分、3~4メーターはあるだろう。湯温は41度くらいで、ちょうどいい温度である。さぁ、入ろう。

 とその時、腰巻姿のおじいちゃんがバケツとタオルを持ってやって来た。おじいちゃんは石のベンチに座り、バケツでお湯を汲んで身体にかけた。私が服を脱いで入ろうとしたら、
「汚いからダメだ」
と言われた。
 
 それは、浴槽が水コケで汚れているからダメと言ったのか、それとも人が入るとお湯が汚れるからダメと言ったのか、その時は判らなかった。でも、今考えれば多分後者が正しいと思うが、その時は「マイペンライ」と言って、入ってしまった。

 思ったとおり中は深く、足は底かで届かない。立ち泳ぎをしながら浴槽の角に手を乗せて写真を撮ってもらった。足をばたばたさせていると、内部にこびり付いている水コケが剥がれてきてお湯が汚れる。風呂から出て、水コケを掃除した。

 仲間も次々に入浴していると、2人の村人がやって来て、奥の建物に入って行った。見てみると、そこにはバスタブがあり、お湯を入れていた。
「バスタブに入ってください」
 と言われてしまった。外の浴槽はやっぱりかけ湯専用だったのだ。これは失敬!

 みんな風呂から上がり身体を拭いている時、奥の森を調べに行った。すると、もうひとつ丸い浴槽があった。ここもかけ湯のみで入浴は禁止だろう。でも、旅の恥は掻き捨てとばかり、また入浴してしまった。

 村のみなさん、ゴメンナサイ!!

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