2009年1月29日木曜日

タイ秘湯ツアー第4弾 その11







 アンダマン海を望む超高級スパ・リゾート・ホテル

 川を堰き止めた温泉プールに入浴をして、ガボン郡の街中で昼食を食べた。食後は、本日最後の温泉・ターイムアン郡のバーンボーダン温泉を目指す。車は県道4090号線を南下して、国道4号線に出た。

 バーンボーダン村の近くに来ると、温泉マークの標識が現れた。これは期待が持てる。4号線からアンダマン海沿いの道に出ると、巨大な入口が見えた。塔が3つ並んでいて、入口通路と出口通路の2車線が敷地の中に通っている。入口の横の看板には、『THE HOTSPRING BEACH RESORT & SPA』と書かれていた。これが温泉? ていうか、超高級スパ・リゾート・ホテルじゃん!!

 左側の入口通路から中に入り、奥へ奥へと進んで行くと森の中に入った。森の向こうは、アンダマン海が広がっている。温泉はどこだろう? 車から下りて辺りを探した。が、どこにもない。ホテルの従業員に訊ねようとしたけれど、誰もいない。森の中に池やコテージがあるが、まったく人の気配がない。まだ、建設中なのか?

 入口方面へ戻って、やっとホテルのロビーを見つけた。中に入り、マネージャーらしき人に話を訊いた。
「私はタイの温泉を調べて本を書いている者です。バーンボーダン温泉はここですか?」
「そうです」
 とマネージャー。
「源泉を見たいのですが」
 そう言うと、彼は我々を案内してくれた。

 ホテルの広い中庭には大きな楕円形のプールがあり、回りにはコテージが建ち並んでいる。プールの両サイドには、屋根付きの温泉プールが2つある。マネージャーに、
「入浴料はいくらですか?」
 と訊いたら、
「500バーツ」
 と言われた。
 こりゃ高すぎる。今までタダで入浴してきたので、このギャップはきつい。確かにすばらしいホテルだが、入浴する気にはならない。

 温泉プールの脇を通り過ぎて行くと、源泉池があった。温度は45度。すぐ近くには足湯のプールもあったので、足だけ入浴した。だって、500バーツも払えないもん!!

 ひと通り見学して写真を撮り、ロビーに戻った。新井さんが、
「見るだけじゃ悪いから、ビールでも飲もう」
 と言った。
 こんなホテルのバーじゃかなり高いだろうな。多分、来ることもないし義理立てする必要もないと思ったが、付き合いで飲んだ。案の定、小瓶1本120バーツ、5本で680バーツ(サービス料込み)も取られた。幹事としては、みんなに申し訳ない気持ちで一杯だった。

 ビールを飲みながらボーイにパンフレットを持って来させた。それを見ると、このホテルは75の部屋があった。料金は6500バーツが最低で、HOTSPRING POOL SUITE(内風呂付きコテージ)は何と28000バーツもする。マネージャーに訊ねたら、どうやらホテルが温泉権(土地付き源泉)を買い取ったらしい。他に源泉はあるのか確認したら、ここにしかないと言われた。お金持ちが来るところだね、ここは。

 秘湯ツアーには相応しくない温泉だったけど、とりあえず取材は終了した。宝くじでも当たったら、また来るか!!!

2009年1月28日水曜日

タイ秘湯ツアー第4弾 その10







 川を堰き止めた温泉プール

 源泉だけのロムマニー温泉を後にして、同じガボン郡にあるバーンチャップ村を目指した。国道401号線から県道4175号線に出て、しばらく走ると温泉の標識が見えた。今度はちゃんとHOT SPRINGと書いてあるから、温泉に間違いないだろう。

 標識の指示通りに走って行くと、途中にも2ヵ所標識があった。ところが、目的地の直前になると標識が消えてしまう。タイの道路標識はどこでもそうである。要するに、ツメが甘いのである。

 舗装道路がなくなり、凸凹の悪路を走って行くと広い川原に突き当たった。川の一部が土嚢によって堰き止められ、プールみたいになっている所があった。これが温泉か? 車から下りてプールに手を入れてみると温かい。温泉に間違いない。

 源泉湯と川の水を合流させて、ちょうどいい温度のところを堰き止めたのである。川原の温泉、川底から湧き出ている温泉は北タイでは何ヵ所か入った事があるが、今回は初めてだ。上流には源泉があるはずだが、源泉探しは後にしてとりあえず今日初めての入浴開始。

 温泉プールは浅いので、横になって入浴する。広々とした露天風呂は気持ちがいい。みんなも次々に入浴して、大はしゃぎ。誰もいないし入浴料もタダ。仮設のトイレは使用不可だったから、まだできたばかりなのだろうか。

 入浴後、上流の源泉を見に行った。川原のあちこちから熱いお湯が湧き出ていて、一番大きな源泉池の湯温は72度もあった。チェンマイ大学の調査では60度と記されていた。もしかしたら、別の温泉かもしれない。

 72度のお湯がどんどん湧き出ているなら、村の財政事情もあるのだろうが、もう少しお金をかければすばらしい温泉施設ができるはずである。山奥の湯河原温泉といったところか。それとも、土嚢で堰き止めた温泉プールはあくまでも仮設であって、これから本格的な温泉施設を造るのかもしれない。期待したいところだが・・・。

 温泉から帰る途中、村人に、
 「バーンチャップ温泉は1ヵ所だけですか?」と訊ねた。すると、やはり1ヵ所だけだった。もしかした ら、もっと上流に源泉が潜んでいるのかもしれない。

 パンガー県の温泉はあと1ヵ所ある。今日中に発見して、今夜はプーケット島のパトンビーチに宿泊する予定である。

 さぁ、あと1ヵ所、がんばるぞ!

2009年1月27日火曜日

タイ秘湯ツアー第4弾 その9







新温泉発見か?

 スラタニ県の2日間の温泉めぐりは終了し、次に目指すはプーケットの北、アンダマン海に面したパンガー県である。ここは、映画『007 黄金銃を持つ男』の舞台になったピンガー島(俗称 ジェームズボンド島)で有名である。パンガーでは、3ヵ所の温泉を探すことになっている。

 1月10日、AM7時にチェックアウトして、縁起のいい朝粥を食べて8時に出発した。国道401号線を時速100キロですっ飛ばす。道は広く綺麗で、車はほとんど走っていない。まるで高速道路のようである。

 出発をして約1時間経過した時、左側にタイの温泉マーク(温泉というより噴水マーク)の標識を発見した。急ブレーキをかけて車を止め、バックして標識を確認した。温泉のマークに間違いないが、書いてある言葉が気になる。タイ語で『ボー ナム プッ』その下に英語で『NAM PHUT SPRING』と書かれていた。英語の方は、タイ語と英語の合成になっている。これは、『水が湧き出る泉』という意味になる。果たして温泉なのだろうか?

 標識の矢印に従って右折すると、休憩小屋がありその奥に池があった。これが新温泉か?
池の淵には石段が造られている。その石段を下りて、池に手を入れたらただの水だった。いわゆる湧き水だったのである。そういえば、標識にはローン(タイ語で熱いの意味)とHOTがなかった。新発見かと思ったのに、残念!!

 気を取り直して、パンガー県ガボン郡へ向かった。ガボンには2ヵ所の温泉がある。ロムマニー村に入り温泉の場所を訊ねたが、みんな言っていることが違っていてなかなか辿り着けない。そのうちに、ガイド役が現れてバイクで案内をしてもらった。

 彼は、森の中でバイクを止めて歩き出した。われらも車から下りて彼の後を着いて行く。5分ほど歩いて、源泉に辿り着いた。これじゃ説明できないし、聞いても判らないよ。

 源泉にはドカンが設置してあって、そこからお湯が流れていた。温度は63度もあり、入ることはできない。残念だけど、写真だけ撮って終了。苦労した割には、結果が伴わなかった。まぁ、秘湯探しにはこんなことはよくあることだから仕方がない。

 さぁ、次は温泉に入るぞ!!

タイ秘湯ツアー第4弾 その8







 三四郎池で入浴

 スラタニ県最後の温泉は、最初に入浴したチャイヤ郡の南のターチャン郡にある。スラタニ市内から海沿いの県道4112号線を北上し、温泉のある村で場所を訊ねた。言われた通りに走って行くと、そこはお寺だった。そういえば、チェンマイ大学の資料に書かれていた住所はワット・ターン・ナム・ローン(源泉がある寺)だった。お寺の温泉とは、ご利益がありそうだ。

 門をくぐって奥へ奥へと進んで行くと、森の中に池が見えてきた。これが温泉なのか?
車を下りて池の淵まで行き、手を入れてみると、ちょうどいい湯加減だった。でも、そこが見えない不気味な池だ。大丈夫だろうか?

 板橋が3メーターほど伸びている。池の底に何があるか分からないので、サンダルを履いたまま板につかまりゆっくりと入って行った。板橋の先端には杭があり、そこが立っていられる限界だ。杭につかまりながら入浴している様は、師・矢野正五郎に許しを乞うために池に飛び込んだ姿 三四郎のようだった。

 ♫ 月が笑うぞ 三四郎 ♫ と唄いながら入浴。 満足 満足!!

 池の横にはプールと個室風呂の建物がある。だが、お湯は入っていなかった。池の裏手はサイの河原になっていて源泉もあったが、ほとんどが乾いていた。かつては、かなりの量のお湯が噴出していたようだ。だんだんと枯渇していくのだろうか。スラタニの観光協会がボーリングをして、設備を整えればお客を誘致できるのだが、残念である。

 スラタニ県の温泉めぐりはこれで終了した。2日間で7ヵ所を回り、6ヵ所に入浴することができた。これだけ狭いエリアで、入浴可能な温泉が6ヵ所もあるところは今までになかった。北部のメーホンソーン県のパーイにもたくさんの温泉があるけれど、入浴できるのは3~4ヵ所しかない。ということは、温泉に関してはパーイより進んでいるということだ。

 昨年から、タイ工業省中小企業振興庁が温泉の観光地開発を進めている。日本の由布院温泉からアドバイザーを招いてセミナーを開いて、参加企業や投資先を集めてプロジェクトを進めている。まずは、北部チェンライ県などの10ヵ所を皮切りに開発をしている。タイの温泉というと、チェンマイ、チェンライなどの北部が思い浮かぶが、南部にもすばらしい温泉はたくさんある。スラタニのケースもそうであるが、設備の管理とメンテナンス、温泉へのアクセス、宿泊施設、レストラン(タイ料理以外)等の問題がクリアできれば観光客誘致は可能になるだろう。

 いつの日か、スラタニ駅前に『いで湯の里 スラタニへ ようこそ』という看板が建てられることを願うばかりである。

2009年1月26日月曜日

タイ秘湯ツアー第4弾 その7







 深い浴槽はかけ湯専用

 これまでに、スラタニ県の5ヵ所の温泉を回って来た。いずれも、入浴料は無料でのんびりとした良い温泉だった。その中で、初めて源泉だけで入浴できなかったのはカオ・プー温泉だった。まぁ、仕方ないだろう。そのカオ・プー温泉を後にして、次の温泉へ向かった。

 線路沿いの未舗装道路を南へ向かって走り、隣のバンナーサン郡の中心部に入った。そこから、県道4229号線で温泉があるワンヒン村へ入る。地元の人に場所を訊ねて行ってみたら、そこは民家だった。これはおかしいぞ?

 あちこち訊いて回っているうちに、またしても助っ人登場!! ある人が、バイクで温泉まで案内してくれた。本当に田舎の人は親切である。

 そこは公園になっていて、入り口の看板にはタイ語で『歓迎』という意味の言葉が書かれていて、その下に『子虎のキャンプ 温泉』と書かれていた。虎がいるのだろうか? それとも小虎のキャンプという通称なのだろうか? よく判らない。

 車で中に入って行くと、大きな四角い浴槽が見えた。周りには、石でできたベンチが並べてある。奥にはトイレのような建物もある。なかなか整備された温泉だ。車から降りて、浴槽を覗くと、水は透き通っているがかなり深そうだ。多分、3~4メーターはあるだろう。湯温は41度くらいで、ちょうどいい温度である。さぁ、入ろう。

 とその時、腰巻姿のおじいちゃんがバケツとタオルを持ってやって来た。おじいちゃんは石のベンチに座り、バケツでお湯を汲んで身体にかけた。私が服を脱いで入ろうとしたら、
「汚いからダメだ」
と言われた。
 
 それは、浴槽が水コケで汚れているからダメと言ったのか、それとも人が入るとお湯が汚れるからダメと言ったのか、その時は判らなかった。でも、今考えれば多分後者が正しいと思うが、その時は「マイペンライ」と言って、入ってしまった。

 思ったとおり中は深く、足は底かで届かない。立ち泳ぎをしながら浴槽の角に手を乗せて写真を撮ってもらった。足をばたばたさせていると、内部にこびり付いている水コケが剥がれてきてお湯が汚れる。風呂から出て、水コケを掃除した。

 仲間も次々に入浴していると、2人の村人がやって来て、奥の建物に入って行った。見てみると、そこにはバスタブがあり、お湯を入れていた。
「バスタブに入ってください」
 と言われてしまった。外の浴槽はやっぱりかけ湯専用だったのだ。これは失敬!

 みんな風呂から上がり身体を拭いている時、奥の森を調べに行った。すると、もうひとつ丸い浴槽があった。ここもかけ湯のみで入浴は禁止だろう。でも、旅の恥は掻き捨てとばかり、また入浴してしまった。

 村のみなさん、ゴメンナサイ!!

2009年1月24日土曜日

タイ秘湯ツアー第4弾 その6







 狐につままれた湯

 朝粥に朝風呂と、2日目も幸先のいいスタートを切ることができた。今年は春から縁起がいいぞ。これも日ごろの行いがいいからだろう。仏陀が生まれたネパールのルンピニで買ってきた、菩提樹の実で作った数珠のご利益かもしれない。

 われら秘湯探検隊は、国道401号線を戻り国道41号線を南下した。向かうはバーンナードゥーム郡のバーン・カオプッ温泉。温泉がある村は、郡の中心地より10キロほど北の線路沿いにある。道に迷いながら何とかカオプッ駅まで辿り着き、村人に温泉の場所を訊いたが、なかなか見つからない。だんだん駅から遠くなっていく。最後に言われたとおり道をゆっくり北上して行くと、見覚えのある写真入の看板が出てきた。

「あれ、これは昨日来た所じゃないの?」
 仲間もみんなそうだと言っている。確か、ラッタナコサイ温泉だ。
「えーっ、おかしいんじゃない?」

 昨日訪れたラッタナコサイ温泉はプーピン郡で、これから行く所はバーンナードゥーム郡。両方の地図をつなぎ合わせても全然違う場所にある。どこで間違ったのだろう? 頭の中が混乱して、額から汗が出てきた。まるで、狐につままれたようだ。

 納得ができないまま、ラッタナコサイ温泉へ来てしまった。時刻は11時。頭の中を整理するため、温泉の前にある食堂に入り、地図を広げてみた。冷静になって、もう一度2つの地図をつなぎ合わせてみた。すると、先ほどは車の中で慌てていたので逆に合わせていたことが判った。

 よく見ると、ラッタナコサイ温泉があるプーピン郡ターサートン村とバーンナードゥーム郡のカオプッ村は隣り合わせになっていた。これで納得できた。駅の近くで「温泉はどこ?」と訊ねたので、この辺で一番有名なラッタナコサイの場所を教えてくれたのだろう。
やれやれ、早めの昼食を食べてもう一度仕切り直しだ!!

 カオプッ駅に戻り、駅前の商店で温泉の場所を訊ねた。すると、親切なお兄ちゃんがバイクで案内してくれた。表通りから曲がって森の中に入り、行き止まりでバイクを止めて、そこから歩いて源泉まで連れて行ってくれた。これは、口で説明することはできない。

 源泉は、火山の噴火あとのような小さな穴が開いていて、そこからお湯が湧いていた。周りには祠や仏像が祀られてあった。源泉の温度は56度と十分な温度だが、入浴することはできない。仕方なく、写真を写して温泉を後にした。親切なお兄ちゃんには、20Bのチップを渡した。

 ありがとう、お兄ちゃん!!
 

2009年1月20日火曜日

ラオスへ

 今夜のバスでラオスへ行きます。戻りは23日になります。それまで、タイ秘湯ツアー第4弾は一時中断させていただきます。話はその20くらいまでありますので、お楽しみに。