4月10日~12日にタイ・パタヤで開催される予定であったASEAN会議をタクシン派の赤シャツ軍団が中止に追い込んだことを受けて、4月12日、バンコク全域、サムットプラガーン県、パトゥムターニー県、ノンタブリー県、ナコンパトム県及びアユタヤ県の一部に非常事態宣言が発令された。
非常事態宣言の関連勅令の規定では、同地域にて「5人以上の集会の禁止」「報道の検閲」「交通の規制」「指定場所への立ち入り禁止」等が行われることになっている。パタヤのロイヤルクリフ・ホテルに引き続き、能無し赤シャツ軍団がバンコク周辺で大暴れをしている。
一体何が彼らを駆り立てるのか? 現政治体制への不満か? 30バーツ医療を行ったタクシンへの忠誠心か? 国家権力への挑戦か???
いや、違う。彼らは単に金欲しさに動いているだけだ。今はちょうどソンクランだから、水掛け祭りのノリで暴れているのだろう。貧しい農家で生まれ、小学校4、5年生で世に出て働いてきた人たちだ。ソンクランは水しか飛んでこないが、軍隊を相手にしたら水ではなく実弾が飛んでくるぞ! 僅かな日当と命を引き換えにするのか?
イサーン出身の友人の女房に地元の警官から「日当300バーツでデモに参加しないか?」という電話があった。彼女は「500バーツならいいよ」と答えたらしい。
情報通によると、タクシン派の日当は500バーツらしい。ということは、仲介者の警官が200バーツをピンハネしているのだ。10人集めれば2000バーツになる。いい商売だ。やはり守銭奴の大悪党に群がってくる奴等は、金目当ての小悪党である。これが、赤シャツ軍団・タクシン派の実態である。
それにしても、よく金が続くものだ。1日500バーツで1万人を動員すれば500万バーツの出費だ。それに加えて、赤シャツ代、弁当代もかかるだろう。10日~14日の5日間で、日当だけで2500万バーツ以上かかっていることになる。その他に、タクシン派幹部への給料、枢密顧問官の暗殺費用(150万バーツ)、軍人、警官、政治家の買収費用などなど。まるで、アメリカ禁酒法時代のシカゴのボス、アル・カポネのようである。
この政争は、いつになったら集結するのだろうか? タクシンだって無限に金があるわけではない。その大部分はタイ政府に押さえられているし、収入もない。現在はお尋ね者の逃亡生活で、いろいろと金もかかるだろう。
タクシンの財産が底をつくか、国王の鶴の一声が出れば、この政争は集結するだろう。
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